内科
生活習慣病
病気の発症、病状の進行には様々な要因が関係しています。
病原体などの外的要因、遺伝、加齢等と並び生活習慣が重大な要因として上げられます。
生活習慣の関与が大きく、その改善によって病気の発症、進行の予防が期待できる病気を生活習慣病といいます。
その代表的なものとして脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、高血圧症などがあります。
1.脂質異常症(高脂血症)
遺伝が関係するものもありますが、多くの場合では食事や運動などの生活習慣が深く関係しています。
治療の基本は食事療法と運動療法であり、これらは継続が必要です。脂質異常症は放っておくと、動脈硬化が進み、やがて心筋梗塞や脳梗塞などの深刻な病気が引き起こされることになります。
食事療法と運動療法で改善が見られない場合やすでに心筋梗塞などを起こしている場合などには薬物療法が必要となります。
2.糖尿病
糖尿病は大きく分けて2つのタイプに分けられます。
膵臓のランゲルハンス島の障害によりインスリンが全く(またはわずか)分泌されない1型糖尿病と、分泌されるインスリンの働きが悪くなったりした場合におこる2型糖尿病です。
患者さんの90%以上がこの2型糖尿病です。このタイプになる原因として過食、運動不足、飲酒、ストレス、喫煙などが関係しているといわれます。血糖値が高い状態を放っておくとさまざまな合併症が起こってきます。3大合併症として網膜症、腎症、神経障害があります。重症化すると失明、透析が必要な腎不全、壊疽(えそ)などにつながります。
また、糖尿病も動脈硬化の原因の一つであり、心筋梗塞や脳梗塞も起こしやすくなります。治療の基本はやはり食事療法と
運動療法であり、改善されない場合には薬物療法が必要となってきます。生活習慣を改善しながら血糖値のコントロールを続けることが必要な病気です。
3.高血圧症
高血圧症は大きく2つのタイプに分けられます。本能性高血圧と二次性高血圧です。
腎臓病やホルモン異常などが原因となり二次性に血圧が高くなるタイプが二次性高血圧で、原疾患の治療により改善が期待できます。
これらの原疾患がなく血圧が高くなるタイプが本能性高血圧であり、高血圧の方の90%がこのタイプです。遺伝の関与も考えられていますが塩分過多、肥満、運動不足、喫煙などの生活習慣の影響が大きいと考えられています。高血圧の状態が続くと動脈硬化を引き起こします。更に障害が進むと心筋梗塞、脳出血、脳梗塞などの重大な合併症を起こします。治療の基本は食事療法、運動療法、薬物療法です。生活習慣を改善し、必要な場合は薬を正しく飲むことによって、血圧を適正な範囲内に調整していくことが必要な病気です。
しかしこれらの生活習慣病は多くの場合は自覚症状がないため、積極的に生活習慣病の改善に取り組むことは容易ではありません。当クリニックでは各患者様の状態をしっかり把握し、患者様ご自身に治療の必要性を理解していただくことで、無理のない適切な管理を進めていきたいと考えています。
リウマチ内科・膠原病内科(こうげんびょうないか)
関節リウマチとは?
免疫という言葉を知っていますか?本来免疫は病原微生物等の外からの異物に対して働くものですが、自分の体の構成成分を攻撃してしまう場合があり、これを自己免疫と呼びます。関節リウマチは関節滑膜に対して自己免疫反応がおこり、関節の腫れや痛み、こわばりなどの炎症を起こし、その状態が続くと関節の変形をきたす病気です。
関節リウマチの診断
関節リウマチは多くの関節に痛みや腫れが起こるのが特徴です。部位としては手、指、手首、足首、膝等の関節に多く見られます。 しかしこれらの症状は他の病気でも見られるため、リウマチ学会の診断基準等を用いて総合的に診断します。これらの基準は、朝のこわばり、痛みや腫れの症状、血液検査、X-線検査、などの結果から診断を行うものです。
関節リウマチの薬物療法
関節リウマチの薬にはいろいろな種類があり、それぞれの患者様に適した治療法を選びます。免疫の異常に対して働く抗リウマチ薬(DMRDs)、炎症による腫れや痛みを抑える非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、副腎皮質ステロイドなどを使用します。又、先進的な治療法である生物学的製剤も導入され、関節リウマチの薬物療法は大きく進歩しています。 関節リウマチは炎症をコントロールし、悪化を防ぐことで快適な生活を送ることが出来ます。焦らずに一緒に病気とつきあっていきましょう。
膠原病内科
関節リウマチ以外にも全身性エリテマト-デス(SLE)、シューグレン症候群、強反症、多発性筋炎、皮膚筋炎など、他の自己免疫性疾患についても関連大学病院等と連携を密にして診療しております。お気軽にご相談ください。